「私はな、この敵を殴る快感しか身体が受け付けんのだよ!」

より的確に、より残虐に相手を叩きのめす事しか頭にない、サイボクサー。かつてはプロボクサーだった彼は、リング上だけでは闘争心を満たす事ができず、より強い「サンドバッグ」を求め、ゴーヨックの改造手術を受ける。名のある格闘家達に、辻斬りのように勝負を挑み、そして再起不能にする。「強くなりたい」欲望ではなく、「相手を破壊する」欲望にとりつかれており、夜な夜な強敵を求めて街を彷徨っている。しかしながら、元ボクサーとしてのプライドも多少は残っているようで、強い相手にしか手を出さず、一般人には手を出さない。が、単純に強い相手を殴る事でしか快感を得れない為に、一般人に興味をもたないのではないか、という見方も有力である。ゴーヨックの改造手術により、両腕のパンチはジャブだけで厚さ20センチはあるコンクリート壁を粉砕する事が可能。また、フットワークも改造手術により、残像が残る程に強化されている。基本的にボクシング以外の技は使用できないものの、ボクシングのみを追求したゴーヨックの改造手術は、もともと備わっていた彼の精密なスタイルの闘いを、より一層精密かつ冷酷なものへと変貌させている。そのフットワークと凶悪なパンチから繰り出される必殺技「デス・バタフライ」は、相手が肉片となるまで続く恐怖の技だ。